箱根連覇を目指す東海大に衝撃!あの優勝メンバーにいったい何が...? (4ページ目)
学生最後のレースとなる箱根駅伝出走に闘志を燃やす東海大・關颯人 關は、出雲駅伝、全日本駅伝とエントリーされながら出走しなかった。一昨年の出雲でアンカーを任され、優勝テープを切った姿は今でも鮮明に覚えている。さらに昨年の全日本では2区を走り、トップに押し上げる走りを見せた。
だが、前回、前々回と箱根駅伝は走れていない。今年1月、箱根駅伝で初めて優勝した時、關は「最後ぐらいは箱根を走って終わりたい。4年になったらケガをせず、箱根までいきたいですね」と目標を語っていた。
実際、その言葉どおり、今年は慎重にシーズンに入り、故障なくトラックシーズンを終えることができた。夏前、關はホッとした表情を見せていた。
「今年はケガをしないことしか考えてこなかった。基本的に練習をやりすぎないようにしました。距離走もいつもなら"あと1周"といってしまうんですけど、やめています。いい練習をすることは大事ですけど、ケガをしてしまうと意味がないので......ケガをせずに練習の成果を積み上げて、秋の駅伝を迎えたい」
ケガはなかったが、競技的に自己ベスト更新のないシーズンとなり、5000mもシーズンベストが14分01秒と、初めて13分台を出せずに終わった。關は故障がないにもかかわらず結果が出ないことに、「かみ合わない」ものを感じていたという。
夏合宿では最初は別メニューだったが、アメリカ合宿からチームに合流し、日本インカレの5000mに出場。帰国して3日目の大会で、時差ボケと疲労が抜けない状態でどこまで走れるかをテーマにして挑んだが、タイムは14分11秒75ともうひとつの結果に終わった。
じつは、この日本インカレの前から關はアキレス腱痛を抱えていたという。結局、痛みが消えぬまま、出雲も全日本も走れなかった。だが、2つの駅伝を走れていないなか、上尾ハーフも出走できないとなると、箱根駅伝の道が閉ざされてしまう。
「上尾は箱根のために走っておかないといけない大会なので......。正直、まだ痛いですし、治りが悪い感じなんですよ。でも、足の状態がよくなるのをただ待っているわけにはいかないので、走りながら治していかないと」
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