【東海大・駅伝戦記】主将が進める「箱根で勝てるチーム」への改革 (3ページ目)
東海大学には3つの寮がある。陸上部はレベルに応じてS・A・B・C・Dと5つにクラス分けされているが、メインの寮にはSとAとBの一部、残りの2つの寮にB・C・D の選手が入り、生活をしている。年に3回ほど入れ替えがあるらしいが、それは最終的に両角監督の判断で行なわれる。競技のレベルだけではなく、生活面での態度なども判断材料のひとつになっているという。その寮生活において春日は改革を進めた。
「東海大学は3つの寮があるんですけど、今まではそれぞれの寮の選手との交流が稀薄で、同じ寮生活をしているのにお互いにいい影響を与えることができなかったんです。今年はチーム全員で集まる機会を増やしています。
寮の仕事も昨年から1年生だけではなく、全員でやろうということになったんですけど、今年は係を決めたりしてシステム化することでうまく回るようにしました。上半期は、そうした生活面での充実を4年生中心に積極的にやってきました」
春日はチームに一体感を創り出すために、まず生活面から取り掛かった。幸い今まで練習時も含めて、キャプテンが声を荒らげることはなく、スムーズにきているという。
「そういう意味じゃ、あまり主将らしい仕事をしてないなって思います(苦笑)」
チーム自体は、7月末までで競技会などが一段落し、8月から夏合宿に入る。上半期、チーム全体の手応えはどう感じているのだろうか。
「課題としては、今年は全日本の予選会があったので、それが終わって少し緊張感が抜けたのを感じたので、夏に向けてもう一度士気を高めていきたい。あと、全体の底上げはできてきたと思うんですが、練習の質がチームのレベルと同時に上がっているので、そこで故障してしまう選手が出てしまったのが残念でした。チームは盛り上がっているので、逆にそういう選手の落ち込みがちょっと心配ですね」
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