金メダル43個。メダル総数98個。
アジアユースパラの日本が凄い! (5ページ目)
その内藤コーチとふたりで撮った写真をスマホの待ち受け画面にし、ドバイに乗り込んだ伊藤は、予選を2勝1敗で勝ち抜き、決勝トーナメントに進出。準々決勝では2点ビハインドの第3エンドで、ラスト1球を目標球にしっかり寄せて絶体絶命のピンチを切り抜けた。試合後「隙間が空いていたのでそこを狙いました」と冷静に戦えた点を勝因に挙げた伊藤は、4-2で試合を決めて、こらえていた涙を流した。続く準決勝では強豪タイ選手に、3位決定戦では韓国選手に敗れメダル獲得はならなかったが、村上光輝監督も「アジアの高いレベルのなかでセミファイナルを勝つすごい経験をした」と、彼女の躍進を高く評価する。
大会を通して自信を手にした伊藤の次のステップは国内を勝ち抜くことだ。
「またこういう世界大会に出たいので、ボッチャの技術を高めたい。ほかの国の選手はほとんどファーストボールをピタリと決めていて、それだけじゃなく『相手ボールを弾いて自分のボールを寄せる』という技も決めていたので、そんなプレーをどの位置でもやれるように練習を重ねたいです」
4回目の開催だったアジアユースでたくましく変貌した選手たちを、2020年の東京、そして2024年のパリで見られる日を楽しみに待ちたい。
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