井上雄彦×香西宏昭車いすバスケ16年の闘いと2020年を語る

  • 名古桂士(X-1)●取材・文細野晋司●写真市川光治(光スタジオ)●構成

REAL×TALK 行くぜ! シンペーJAPANスペシャル対談

 16年前の夏、井上雄彦が出会った少年は、今や日本のエースとなった。その成長を見続けてきた井上雄彦とプロ車いすバスケットボールプレーヤー香西宏昭が再びの邂逅(かいこう)。熱く繰り広げるリアルトーク!

出会って16年の月日が経っているという井上雄彦氏と香西宏昭選手出会って16年の月日が経っているという井上雄彦氏と香西宏昭選手井上 リオパラリンピックからもう1年だね。それにしてもリオは遠かった(笑)。

香西 地球の裏側までありがとうございました。いい試合だけでなく、いい結果を観ていただきたかったんですけどね。

井上 でも2020年東京につながる大会になったと感じたよ。

香西 ありがとうございます!

井上 リオは3回目のパラリンピックだよね。最初は北京だったかな。

香西 そうです。まだ20歳でしたね。舞い上がったことしか覚えていないです。最初の入場の時に、暗い通路からカーテンがばっと開くとコートがすごく明るいんです。そこに見たことのないくらいの観客がいて、あ、もう、なんかヤバイなって......。

井上 そのまま試合に突入。

香西 はい。スタメンだったんですけど、もう地に足が着かないまま試合して、ほぼ記憶がないんです。

井上 覚えてない?

香西 試合は思い出せない(笑)。イリノイ大学に編入するためにコミュニティカレッジに通っていた時期で、選手村で早くイリノイに帰って勉強しないとダメだって思っていたことだけは覚えてるんですけどね。

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