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競輪・松井宏佑が語るレース前の祈りと「僧侶になりたい」の真意 過酷な4部練、先輩から叱責されたレースも明かす

  • text by Sportiva

S級1班として安定した成績を残す松井宏佑 photo by Hiroshi Gunki S級1班として安定した成績を残す松井宏佑 photo by Hiroshi Gunki この記事に関連する写真を見る

【「怖いのは顔だけ」】

 ビッグレースでの共同記者会見。上位着の選手がひとりずつ席につき、自身が走ったレースを振り返る場なのだが、そこに現われる松井宏佑(神奈川・113期)はいつも落ち着き払い、その表情からは気持ちの起伏が読みづらい。

 鋭い眼光、刈り上げの金髪、口ひげという威圧感のある風貌で、発する言葉も多くない。正直、強面(こわもて)という言葉がしっくりくる。そんな印象を本人にぶつけると、誠実に、そして親しみを込めて返してくれた。

「あまり話すのが得意じゃなくて、出すぎたことを言わないように、誤解を生まないように一つひとつの言葉に気をつけて発言しています。怖いのは顔だけだと思います。ファンキーな感じにして威圧しようとはまったく思っていなくて、ただファッションが好きなので、金髪にすることで、その幅も広がるのかなと思ってやっています」

 彼に接する関係者も「本当に優しくていい選手」とその人間性に太鼓判を押す。

 そんな松井にはファンキーな外見からは想像できない一面もある。

「走る前にセージ(お香)を焚く時間もあるんですが、その時には手を合わせて拝んで『今日も安全に走れますように』と願ったりしていますね」

 祈りを捧げる人は自分だけではない。実家は曹洞宗のお寺で、住職である父親もレースのたびに祈願しているそうだ。

「必勝祈願として、GⅠに限らず、FⅠでも紙に日付とレース名を書いてお経を唱えてくれています。その紙には『身体健康』『道中安全』『障碍退散(しょうげたいさん)』のほかにレース結果も書かれています」

 これらのおかげか、松井はこれまでの競輪人生で大きなケガに見舞われていない。

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