Mリーグ今季MVP瑞原明奈、強さの秘密。「脳内のチームメイトから『鳴け!』って言われる」 (3ページ目)

  • 津金壱郎●取材・文 text by Tsugane Ichiro
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

---- それはMリーグというステージに慣れてきた、というのもあるんでしょうか?

「それも少しはあると思います。私は放送対局を見て麻雀を覚えたので、1年目は特にその番組に出ていた有名プロの方々に混じって闘うことへの緊張はやはりあって。冷静になるために『この人はジャガイモ』とか、対局者のことを野菜に見立てたりしていました」

---- 適応するための努力が実を結んでいるのが今季なんですね。

「2年目、3年目と経るごとに、ほかのMリーガーの人たちとの同卓回数も増えてきて、相手の気配的な情報が入りやすくなってきましたね。クセや傾向をピンポイントでわかっているわけではないんですけど、無意識下で入ってきているものがあって。そういうものを冷静に捉えられるようになったのは、それだけ落ち着いて打てるようになったんだなということでもありますよね」

---- 3年目の今季、瑞原さんの表情も豊かになっていますよね。

「悪い意味での緊張感がなくなって、素で打つようになっちゃったら、対局中に変な顔を......(苦笑)」

---- 勝負としてはポーカーフェイスのほうがいいのでしょうが、麻雀に精通していない視聴者にとっては、プロ雀士が思わず変顔になるくらい大事な局面なんだというガイドラインになると思います。

「ただ、あとで映像を見返して、ビックリするぐらい変な顔をいっぱいしてましたからね(笑)。前半戦は特に。なので、最近は反省して表情も気を抜かないように打っています(笑)」

---- お子さんはMリーグを見たりするんですか? お母さんがテレビに出ていたら喜んでいるんでしょうね。

「麻雀は知っているし、テレビで麻雀を打っているのは認識しているようですが、まだゲームの内容はまったくわからないみたいですね」

---- 「ママ、今日は勝ったの?」と聞かれたりするんですか?

「しますね。私はMリーガーになる前にプリンセスリーグというタイトル戦で優勝したんですけど、その時に『優勝したらオモチャを買ってあげるよ』って約束をしちゃって。それから願掛け的な感じで『勝ったらオモチャを買ってあげる』という約束をするようになっていて。だから、子どもたちは私が勝ったら喜んでいます」

3 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る