カーリング女子日本代表・藤澤五月の才能とは? 元チームメイト市川美余「技術面でも押し引きのバランスがすごい」 (4ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・構成 text by Takeda Soichiro
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

 それに、万が一スウェーデン、カナダ戦と連敗を喫しても、強いチームなので『仕方がない』とすぐに切り替えができるはず。以降、アイスリーディングを進めてしっかりと勝っていけば、問題ないと思っています」

――確かに昨年9月の日本代表決定戦でも、12月の世界最終予選でも、ロコ・ソラーレは負けてからの切り替え、修正力の高さが光っていました。

「強いチーム特有の、しっかりと後半にアジャストしてくる粘り強さみたいなものが感じられましたよね」

――ということは、市川さんが有力チームに挙げたスウェーデン、カナダ、スイスに次いで、日本にもチャンスがあると見ていいでしょうか。

「もちろんです。ただ、イギリス、ROC(ロシアオリンピック委員会)、韓国あたりも強いチームですし、ホームの中国、デンマーク、アメリカも決して油断はできません。本当にどこがプレーオフに進出しても驚かない、それほどのレベルにあるチームばかりです」

――「メダル」「メダル」と周囲があまり期待しすぎるのもよくないですね。

「そうかもしれませんが、前回の平昌五輪で銅メダルを獲得したことで、『もっといい色のメダルを!』と期待されていることは、選手たちも理解しているのではないでしょうか。ロコ・ソラーレはそういった周囲の期待も自分のたちの力にできる強いチームだと、私は思っています。

 個人的には、2度目のオリンピックを存分に楽しんでほしいな、と。カーリングはタイムを競ったりする短時間の競技ではないので、ロコ・ソラーレらしく楽しみながらプレーしてくれたら、いい結果につながるのではないかと。そう信じています」

(おわり)

この記事に関連する写真を見る市川美余(いちかわ・みよ)
1989年6月28日生まれ。長野県軽井沢町出身。7歳でカーリングをはじめ、2005年に日本ジュニア選手権で優勝。世代を代表するカーラーとなって、2008年に中部電力に入社。スキップの藤澤五月(現ロコ・ソラーレ)らとともに日本選手権4連覇(2011年~2014年)を達成する。2014年に現役を引退。現在は二児の母でありながら解説者として活動している。趣味は料理で、よく作るのは和食とイタリアン
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