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カーリング女子日本代表 ロコ・ソラーレの強さとは? 市川美余が各選手のすごさを徹底解説 (3ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・構成 text by Takeda Soichiro
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

 提案というのは、いわゆるBプランの可能性とか。(Aプランの)狙ったところに石は向かっているけれど、途中で変化があったりしたら『こっちでも悪くない』というプランに切り替える必要性があります。そのあたりの提案と確認を(スイーパーも含めて)常にしています」

――ストーンが動いているのは、長くても10数秒。その間にものすごい量の情報をチーム内で共有しているわけですね。

「そうなんです。ちょっと難しい面もあるかもしれませんが、そのあたりに注目して彼女たちの発言を追っていくと、カーリングの奥深さがわかってきて楽しいと思います」

――鈴木選手のショットについてはいかがでしょうか。昨年2月の日本選手権以降、9月の代表決定戦、12月の五輪最終予選と、ずっと好調を維持しているように見えます。

「本当に調子がいいですよね。フロントエンド(リードとセカンド)とバックエンド(サードとスキップ)のつなぎの、橋渡しとなるショットが決まると、そのエンドで主導権を握ることができるので、セカンドの好調はチームとして相当大きいと思います」

――五輪では鈴木選手のどんなショットに期待していますか。

「鈴木選手はとりわけテイクの精度が高く、一投で2つのストーンを弾き出すダブルテイクアウトを決めているシーンの印象が強いです。五輪でもそういったショットを何度も見られることを期待しています」

――続いて、サードの吉田知選手についてうかがいたいと思います。その前に、市川さんも中部電力時代にはサードとしてスキップの藤澤五月選手とコンビを組んでいました。当時、どのようなことを意識して藤澤選手とコミュニケーションをとっていたのでしょうか。

「彼女は迷いがあると、それがショットにも影響することが多かったので、(彼女の思考を)惑わしてしまう言葉はかけたくない、と思っていました。私が余計なことを言うことで、彼女を混乱させてしまうようなケースもあったので。『ここ(のパス)滑ってないよ』とか、私が実感したことをシンプルに伝えるようにしていました。多くの情報を共有するロコ・ソラーレとは対照的だったかもしれませんね」

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