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混乱のなか五輪を目指す野中生萌が
スポーツクライミングから学んだこと (4ページ目)

  • 篠幸彦●取材 text by Shino Yukihiko
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki


――その姿勢はいろんな面に応用できるものですね。

「クライミングはトライ&エラーのスポーツだと思っています。失敗してももう一度挑戦して、どうやったらできるのかを考え続ける。その姿勢はクライミングだけではなくて、世の中の多くのことに応用できると思います」

――クライミングの試合や練習、ふだんの生活でも、共通して大切にしていることはありますか。

「やっぱり楽しむことです。それは絶対に忘れてはいけないと思っています。練習がうまくいかないときや自分が思っているように物事が進まないときに、イライラしてしまったり、葛藤したりすることがあります。でもそれもその先の成功のためと思うと楽しいと感じることができると思うんです。それが自分の成長につながると思うと苦ではない。だからどんな状況も楽しむことを大切にしています」

――最後に今後の目標を教えてください。

「世界で一番強いクライマーになりたいというのが、この競技を始めたときからの目標です。その目標に向かってこの先もずっとクライミングを極めていく姿勢は変わらないと思います」

Profile
野中生萌
のなか・みほう 1997年5月21日生まれ、東京都出身。9歳からクラミングを始める。16歳で日本代表入りし、リードワールドカップに出場。16年にボルダリングワールドカップ・ムンバイ大会で初優勝。同年の世界選手権で銀メダルを獲得する。東京オリンピックでの金メダルを目指しトレーニングに励む

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