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小林陵侑がスキージャンプで偉業。
コーチの意外な言葉が心を軽くした (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by AFLO SPORT

 ただ、夏にしっかりトレーニングすると体も変わって、自分の感覚もブレると思うので、どうやって飛ぶかを夏からしっかり作っていきたいと思うし、他の国の選手も数段階レベルアップしてくると思うので、僕も進化し続けられるようにトレーニングをしていきたいと思います」

 選手たちが目指しているジャンプはシンプルなものである。風の抵抗をなるべく受けない姿勢でより強くジャンプ台に力を伝えて飛び出し、風圧によるブレーキがより少なくなる空中姿勢を素早く作り上げ、減速しないで空中を進むことだ。だが、それを時速90km前後のスピードで進むなかの、きわめて短い時間でやり終えなければいけない難しさがあり、ほんの少しの感覚のズレが飛距離に大きく影響する。

 だからこそ、好調を維持し続けることは極めて難しい競技だ。そんな中で14位と9位が1回ずつあるだけで、あとは7位以上。しかも28戦中、13勝を含めて21回表彰台に上がるというのは稀有な結果だ。

 小林が来季はどんな成長を見せて、どんなジャンプを見せてくれるのか。それが今から楽しみだ。

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