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小林陵侑がスキージャンプで偉業。
コーチの意外な言葉が心を軽くした (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by AFLO SPORT

 昨季のW杯では、平昌五輪後に出した6位が最高で、総合も24位だった。今季の小林の大爆発はまさに予想外だった。本人も驚きを隠せない。

「シーズン前の調子がいい時は、1勝くらいできるかなと思っていましたが、最初から最後までトップレベルで戦えるとは思っていなかったので、でき過ぎのシーズンでした」

 年末から年始にかけて行なわれたジャンプ週間で、グランドスラムを達成した時は世界に認められたと感じたという。

 しかし、いいことばかりが続かないのも現実。小林は「悩む」ことと「つらい」ことの2つを味わった。

 W杯開幕から12戦9勝という高い勝率を誇った小林も、札幌大会あたりでは思うような結果が残せず少しの間低迷した。この頃は一番悩んでいた時期だったという。

 そして一番つらかった時期は、メダルを期待された2月22日からの世界選手権だった。ノーマルヒルでは1本目でトップに立ったが、2本目は降雪が激しくなり14位に沈む不本意な結果に。悩んでいないときに、同じ動きをしているつもりでも結果が出ないのはつらいことだった。

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