日本勢を退けボルダリングW杯優勝の
18歳美少女、ヤーニャに迫る (4ページ目)
ヤーニャは1999年3月12日生まれの18歳。スロベニアのスロヴェニ・グラデツで育った。オーストリア国境からほど近く、すぐそばに山がある人口約1万6千人の町だ。スキーが盛んで、数多くの選手を輩出している。アルペンスキーヤーとモデル業の両立で話題になり、2014年ソチ五輪で滑降と大回転の金メダリストになったティナ・マゼもそのひとりだ。
「ティナ・マゼの家は近くにあるけど、名前を知っている程度だし、スキーも1回やったことがあるだけなの。スキーはすぐに合わないって気づいたから。私はクライミング以外のスポーツは全然やらないし、興味がない。だって、心からクライミングを愛しているから」
そう答えたあと、大切なことを言い忘れたかのように、「それから木登りもね」とチャーミングに付け加えた彼女が、クライミングを始めたのは2006年のこと。14歳の2013年にヨーロッパユース選手権で国際大会にデビューすると、昨年までの4年間で年代別大会の世界ユース選手権とヨーロッパユース選手権では、リード(※1)とボルダリングで出場した19試合で、優勝できなかったのは2013年の世界ユース・リードの1大会しかない。
※1 命綱となるロープを体につないで、12m以上の壁にある課題をどこまで登れるか競う種目
現在はスロベニア代表のコーチで、ヤーニャを10歳から指導するゴラスチェ・エーレン氏に当時の彼女について訊ねた。
「最初に会った頃から才能を持っていると感じましたが、特別な存在ではなかったですね。ほかの子たちの方が強く、成績がよかった時期もありました。ですが、いつでもクライミングを楽しむという彼女のなかの一番の才能によって、年を追うごとにクライミングセンスが輝き出し、登りが洗練されていきました」
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