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バドミントン王国日本へ。女子決勝の日本人対決が見せた底力 (5ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 築田純●写真 photo by Tsukida Jun

 彼女の持ち味はドロップショットだけではなく、前に突っ込みながらも手首を柔らかく使ってネット際にシャトルを落とすなどのトリッキーな技術。本人も、「一か八かの技だけど、昔から男子や大人と練習をやっていたから、勝つためにはそういうこともしなければいけなかった。そのおかげでいろいろ工夫するようになれたと思います」という勝負センスの高さだ。だが今回は疲労もピークになり、その技術を出せなかった。

 朴HCも「今日の山口はミスも多かったが、準決勝と決勝を見れば山口の方が厳しい戦いをしていた。今日の試合のスキルは奥原の方が良かったが、昨日までの動きを見れば山口の方が良かったと思う。ただ2人とも身長が低く、動き回って勝負するタイプなので、これからもっと安定した成績を出していくためにはフィジカルを強くしないとダメ」と課題をあげる。

 この2人を中心に世界と勝負していく女子シングルス。五輪出場レースはまもなく半分が経過するが、まだスーパーシリーズは格上のプレミアも含めて10試合残っている。現在の世界ランキングは9位の奥原と10位の山口に続き、高橋が16位で三谷が18位、佐藤冴香(ヨネックス)が19位で橋本が20位という状況。世界との争いだけではなく、国内のリオデジャネイロ五輪代表(最大2枠)争いも、これからますます激しくなる。それとともに、日本のレベルは上がっていくだろう。

※世界ランキングは9月3日 時点

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