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バドミントン王国日本へ。女子決勝の日本人対決が見せた底力

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 築田純●写真 photo by Tsukida Jun

 日本人同士の決勝となった、9月13日のバドミントンスーパーシリーズ・ヨネックスオープンジャパン女子シングルス決勝。会場は前日まで響いていた声援が一気に静まり、緊張感に包まれた。

3年ぶりの出場で初優勝を果たした奥原希望(右)と、スーパー女子高生の山口茜(左)3年ぶりの出場で初優勝を果たした奥原希望(右)と、スーパー女子高生の山口茜(左) その中で淡々と行なわれた奥原希望(日本ユニシス/20歳)と山口茜(勝山高/18歳)の対戦。ともに世界ジュニアの優勝者であり、高2で全日本総合を制した奥原と、2013年のヨネックスオープンジャパンを制した山口の、「元祖vs現役」スーパー女子高生の対決でもあった。

 8月の世界選手権では男子シングルスの桃田賢斗(NTT東日本)、と男子ダブルスの早川賢一/遠藤大由組(日本ユニシス)、と女子ダブルスの福万尚子/興猶(よなお)くるみ(再春館製薬)が銅メダルを獲得した日本バドミントン。だが女子シングルスは3回戦止まり。日本代表チームの朴柱奉(パク・ジュボン)ヘッドコーチは、「今回は女子シングルスが頑張らなければいけない」と喝を入れたという。

 その言葉に刺激を受けたのか、女子シングルスがこの大会では連日会場を沸かせた。世界選手権連覇のキャロリーナ・マリン(スペイン/世界ランキング2位)を相手に敗れたとはいえ、1回戦で橋本由衣(NTT東日本)が第1ゲームを、2回戦では高橋沙也加(日本ユニシス)が第2ゲームを奪う健闘を見せた。

 また、5月に五輪出場レースに入ってからは勝ちを意識しすぎたり、他選手活躍に焦りを感じていたりしていた世界ランキング18位の三谷美菜津(NTT東日本)も、「世界選手権が終わってからは開き直って追い込む練習ができていた」と復調。2回戦で世界選手権2位、世界ランキング1位のサイナ・ネワル(インド)を2対0で下す殊勲をあげた。

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