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【ミラノ五輪】鍵山優真は「もっともっと強くなりたい」 土壇場で支えてくれたのは父の言葉だった (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Toshimi Oriyama

【大舞台での挑戦が大きな収穫】

 本来の実力を出していれば金メダルもあり得ただけに、鍵山は「悔しさもある」と複雑な心境を吐露したが、同時に納得の言葉も聞かれた。

「自分のパフォーマンスに関しては、ミスが出てしまった悔しさがすごくあります。でもミラノの地で挑戦することができたというのは、すごく大きな成果で、大きな意味があると思います。全体的に見れば、この五輪でいろいろな経験や学びがありました」

 正和氏は「狙って勝ちきるというのはすごく難しいことだと思うので、北京の銀メダルとはかなり違うと思います。オリンピックは4年に1回の特別な大会だから、内容はどうであれ(結果に)文句は言わず。彼が世界一と言っても過言ではない努力をしてきていると自負しているので、今回はこの結果を素直に喜んでやりたいなと思います」と話す。

 鍵山は、メダル獲得後に選手村の部屋に戻ってひとりになった時、さまざまな思いが頭のなかを巡ったという。

「今回の五輪ではプラスに考えることがすごく多く、マイナスな感情はあまりなかった。もっともっと強くなりたいなって思いながら夜を過ごしていました」

 大舞台での試合に攻める姿勢で臨んだことで、達成感や学びを手にした鍵山。彼にとってミラノ五輪での経験は、またひとつ大きな収穫になったはずだ。

著者プロフィール

  • 折山淑美

    折山淑美 (おりやま・としみ)

    スポーツジャーナリスト。1953年、長野県生まれ。1992年のバルセロナ大会から五輪取材を始め、夏季・冬季ともに多数の大会をリポートしている。フィギュアスケート取材は1994年リレハンメル五輪からスタートし、2010年代はシニアデビュー後の羽生結弦の歩みを丹念に追う。

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