なぜ宇野昌磨はプレッシャーを超えられるのか? 問題を解決していく王者のアプローチ (4ページ目)
【緊張してもしなくても成功も失敗もする】
「全日本は一番緊張する舞台」と宇野は言う。しかし、重圧で心が縮こまるタイプではない。沈思黙考し、答えを導き出す。それ故、空気感のようなものに流されない。偶然ではなく、必然で一番高いところに立てる。
「(年上としての振る舞い?)ないですよ。(試合の)ギリギリまでゲームしていますし(笑)。自分から話しかける先輩ではないですが、(後輩に)僕の言葉が力になるなら......。たとえば、なんで緊張するのか。緊張はしてもしなくても、成功も、失敗もするもので。僕なりのアドバイスはできるかもしれません」
12月23日、フリーは『Timelapse / Spiegel im Spiegel』の幻想世界をリンクにつくり出す。王者の舞だ。
著者プロフィール
小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。
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