宇野昌磨は異例の厳しいジャッジを乗り越えられるか 4回転の神、急成長の新鋭との争い (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

【マリニンは4回転を増やす?】

 宇野に立ちはだかってくるのが、スケートアメリカを310.47点で制しているイリア・マリニン(アメリカ)だ。4回転アクセルを含め、すべての種類の4回転ジャンプを跳べることで注目された。

 だが、フリーを4回転6本の構成で臨んだ昨季世界選手権では、4回転2本のチャ・ジュンファン(韓国)に後れをとるなどし、マリニンは「4回転を増やすよりプログラムの完成度を高める必要がある」と発言した。

 今季は冒頭のアクセルをトリプルに抑えて4回転は4本の構成としていて、スケートアメリカでその成果を見せた格好だ。

 次のフランス杯は、小さなミスが出て2位にとどまったが、304.68点をマーク。SPで100点台に乗せる安定感が出てきたことが、300点台をコンスタントに出せるようになった要因だ。

 GPファイナルは中4週開けた大会だけに、4回転を増やす可能性もある。宇野にとって強敵になることは、必至だ。

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