坂本花織「ロシアの選手が帰ってきても堂々と表彰台に立てるように」 今季最後の演技は悔しいミスも「プラスになる」 (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

●「こんなにも大変なんだ」で始まった今季

 次に滑ったイがSPと同じく完璧な滑りをし、自己最高の148.57点を出したため、坂本はまたも2位に。だが、挑戦する気持ちを捨てなかったことには納得する。

「今シーズンの最初はすごく大変な思いをして。(昨シーズン)五輪でメダルを獲って、世界選手権でもメダルを獲って臨んだ今シーズンは、本当に大変だということを周りからも聞いていたけど、こんなにも大変なんだというのをすごく感じました。

 休んだほうが正解だったのかなと最初のうちはすごく思っていました。でもやり続けてきたからこそ得られたものはあったし、学ぶことが今まで以上にたくさんあった。

 気持ちの面でもすごく強くなったと思うし、そのなかで全日本と世界選手権を連覇できたのは、本当にうれしいことだったし自信にもなりました」

 振付師も変えて新たな挑戦をした今シーズンをこう振り返る。

「今まで苦手なものを避けてきたけど、それを今シーズンはやってみて、最初は本当に苦戦をしたし、これでよかったのかという不安もありました。

 でもいろんな人から『だんだんよくなってきたね』と言ってもらえたり、自分でもそう思うようになれたから、頑張ってやってきてよかったなと思います」

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