坂本花織の躍進に振付師との出会い。個性、感性を引き出すプログラムで国際的にも高い評価

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

【「フェラーリと言われてます」】

 心の緊張をコントロールするとともに、体のコントロールも万全の準備を怠らなかった。試合前のウォーミングアップでは、寒風吹く中、会場の外に出てかなり走り込んだという。

「自分は動けば動くほど動けるタイプなので、よく先生たちからは『フェラーリ』と言われています(笑)。最初にエンジンをかけるのは時間がかかるけど、エンジンがかかり出すとすごく動くから、試合で動けるよう体を温めるためにすごく走っていました」

 今シーズンはGPシリーズ2大会で初戦のスケートアメリカで4位、2戦目のNHK杯で優勝してGPファイナル(コロナ禍のために中止)進出も決めた。しっかりと結果を出してきた五輪シーズンだけに、五輪代表入りを是が非でも実現させたいところだ。

「ここまでグランプリも自分なりに頑張ってきたので、オリンピック最終選考会で自分の演技ができたらいいなと思っています。誰よりも(五輪に)出たいという気持ちが強いと思うので、その気持ちが、緊張で弱ってしまいそうな自分の背中を押してくれたらいいなと思います。この全日本選手権ではSPもフリーもパーフェクトにできるようにしたいです」

 大会開幕前にこう抱負を語っていた坂本は、SPで有言実行を果たした。25日のフリーで勝負の行方はどうなるか。

「フリーも最後まで集中を切らさないように、パーフェクトに演技したいです」

 この目標を達成できれば、坂本の願いはかなうはずだ。

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