2021.12.24

河辺愛菜が全日本フィギュアのSPで見せたトリプルアクセルだけではない改善。「自分は挑戦するしかない」

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

全日本選手権SPでトリプルアクセルを決めた河辺愛菜全日本選手権SPでトリプルアクセルを決めた河辺愛菜 この記事に関連する写真を見る 「(全日本選手権に向けては)ショートもフリーも(トリプルアクセルは)一本ずつ、入れていこうと思っています。自分は挑戦するしかないと思っているので」

 河辺愛菜(17歳、木下アカデミー)は甘い声で、強い意志を示していた。来年2月の北京五輪出場に向け、逆転で滑り込むにはトリプルアクセルにかけるしかない。演技を深めてきた年上の選手たちと対等以上に戦うには、大技が不可欠だった。

【唯一のトリプルアクセル成功】

 そして全日本選手権のショートプログラム(SP)、河辺は女子シングルで出場選手中唯一、トリプルアクセルを成功させている。

「今シーズンは練習からアクセルを跳ぶ回数が増えたので、自信になっていると思います」

 そう語る河辺は、試合でも高難度のトリプルアクセルにひるまず取り組んできた。「中に入らないように」や「踏み切りのタイミングを早く」など微調整を重ね、成功率は着実に上がった。10月の近畿選手権でSPでは初めてトリプルアクセルを着氷し、「今シーズンは(トリプルアクセルを)挑戦していきたいと思っていて、たとえ調子が悪かったとしても入れたいと、練習してきました」と不退転の決意だった。そして11月のNHK杯のSPでも、みごとに着氷していた。

 それだけに、今回の成功もフロックではない。