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本田真凜が苦しんだ大会で気づいたこと。全日本への課題と新しい楽しみ (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

「最近は気持ちが沈んでいましたが、特にショートの後はすごく落ち込んで......。スケートって難しいな、とかいろいろ考えて泣き続けていました」

不本意な出来に終わったSPの本田不本意な出来に終わったSPの本田 これまでは予選免除で、出場するすべてが大きな大会だった。だが、今回予選を経験し、全日本が特別な大会だと感じた。

「(ジュニア時代から)連続6回(の全日本出場)を途切れさせたくないと思いましたが、全日本に出られるか出られないかというレベルのスケートをしていて、もし今回出場できなかったら何のためにスケートをやっているのかを考えなくてはいけないと考えて......。自分で自分を追い詰めて、覚悟を持って試合をしなければいけないと思いました」

 本田武史コーチは、「全日本の予選は久しぶりなので緊張感もあったと思うが、全体的にスピード感がなかった。フリーへ向けてもショートで回転不足を取られたのが不安要素のひとつだったし、(フリー当日の)朝の練習で降り方を気にしていました」と話す。

 そうした状況で臨んだ7日のフリーでも、ジャンプを改善できない苦しい試合になった。最初の3回転フリップはアンダーローテーションとなって連続ジャンプにできず、次の3回転フリップも両足着氷のダウングレード。さらに3回転サルコウもアンダーローテーションと、ミスが続く滑り始めだった。

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