2020.11.12

佐藤駿、成長に手応え。「ジャンプ以外にも目がいくようになった」

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

東日本選手権フリーを滑る佐藤駿 佐藤駿は10月上旬の関東選手権では鍵山優真に90点近い大差で敗れたが、その結果を冷静に受け止めていた。

「ショート・プログラム(SP)でかなりミスをして、フリーも最初のジャンプから立て直せなかった。でも、そこから上げていくだけだし、東日本(選手権)までには直そうと思ってやってきました」

 11月6、7両日の東日本選手権男子シングルでは、まだ「道半ば」という状態ながら、落ち着いた滑りをした。

 今季、佐藤は表現力の向上をとくに意識している。プログラムはSPの『パイレーツ・オブ・カリビアン』とフリーの『バトル・オブ・ザ・キングス』で、ともにブノワ・リショー氏の振り付け。技と技のつなぎなどが難しくなっているが、この大会でもその振り付けを丁寧に滑る姿勢を常に見せていた。

 SPは苦手意識を持っているという1番滑走だったが、「すごく集中して、落ち着いてできた」と話す。2本目の4回転ルッツこそ軸が動き、アンダーローテーション(4分の1回転以上、2分の1回転未満の回転不足)で転倒したが、4回転トーループ+3回転トーループをしっかり決め、フライング・キャメル・スピンもレベル4とすると、トリプルアクセルはきれいに降りて2.24点の加点をもらう出来だった。ステップシークエンスは、少しキレを欠く滑りでレベル2と取りこぼしたが、81.84点を獲得。ミスが続いた鍵山に10.12点差をつける首位発進をした。