中国杯優勝の浅田真央。印象的だった「とてつもない伸びしろ」 (2ページ目)
滑り終わってフィニッシュポーズから立ち上がるときに見せた苦笑い。満足のいく演技ができなかった不甲斐なさに少し重い気分を抱えてリンクを引き上げた浅田は、キス・アンド・クライで応援してくれたファンに「ありがとうございました。失敗しちゃいました」と手を合わせ、感謝と申し訳ない気持ちを見せた。
すでに10月3日のジャパンオープンで披露しているフリーは中国杯で2度目。だが浅田にとってはGP大会という本格的な競技会での初演技だった。今大会では公式練習から気負った様子は見られず、普段通りの浅田がいたように見えたが、やはり勝負がかかる競技会での戦いとなるとプレッシャーはあったようだ。
佐藤信夫コーチはこう明かした。
「やっぱり冷静に振り返ってみて、久しぶりの競技会ということで、彼女には非常に大きなプレッシャーがあったのではないかと思っています。SPは6分間練習後、一番の滑走順だったのでとっても良かったと思いますが、今日は一番最後で、いろいろ考えてしまったかもしれない。だから、何回か(試合を)重ねていかないといけないと思います。いつもと変わらないように見えますが、緊張感は間違いなくあったと思います」
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