フランス杯フリー中止の波紋! どうなる宇野昌磨のファイナル進出

  • 辛 仁夏●文 text by Synn Yinha  photo by AFLO

 フィギュアスケートのグランプリシリーズ(GP)第4戦フランス杯は14 日、予定されていた各種目のフリー演技がすべて中止に追い込まれた。フランス南西部ボルドーで開催していた同大会だったが、13日夜にパリ中心部で発生した同時多発テロの影響を受け、最終日(14日)の競技を中止することになったわけだ。この中止によってフランス杯の競技が成立しないという異例の事態に。国際スケート連盟(ISU)は成績の取り扱いについて現在も協議中とされるが、公平な決定を下すにはかなり難しい結論を出さなければならないだろう。現地からの報道によると、ISU関係者の話として、GPファイナル(12月・バルセロナ)出場を争うポイントについては、今回のショートプログラム(SP)の成績がそのまま換算される方向になるという。

フランス杯SPで会心の演技を見せた宇野昌磨フランス杯SPで会心の演技を見せた宇野昌磨

 許し難いテロ事件により、思わぬ形で競技ができなくなった日本選手らは予定を1日繰り上げ、16日に無事帰国。予定のパリ経由ではなく、大会開催地のボルドーからローマへ空路で移動し、成田空港に到着した。

 今大会は今季GPの4戦目で、前半の3戦で表彰台に立った選手やGPファイナル進出を狙うトップ選手にとっては、ポイント争奪戦の大事な戦いであり、ファイナル進出を懸けた後半戦のスタートだった。今季から本格的なシニアデビューを果たし、自身GPシリーズ初戦だったスケートアメリカで堂々の銀メダルを獲得した宇野昌磨も、このフランス杯でのGP初優勝を狙っていた。「ファイナルに行きたい気持ちは強い」と公言している17 歳は、2戦目となるフランス杯に、自信がつくまで練習に取り組んできたという。

1 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る