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小塚崇彦が語るフィギュア界の登竜門。「遊びすぎてへばる合宿でした」 (3ページ目)

  • 辛仁夏●文 text by Synn Yinha 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

――野辺山合宿ではどんなことに取り組んだか、覚えていますか?

「ノービスのときに一番覚えているのは、表現や表情の作り方の授業ですね。指導してくれた先生から、氷の上でどう表情を作ればいいのかとか、おじぎの仕方を一緒に考えてもらいました。まだ小さいからみんなでわいわいと楽しく過ごして、楽しく遊び過ぎてへばるという感じでしたね。僕はどちらかというと体力があったので、トップを切って滑っても元気でした。最後は演技会もありましたね」

――合宿生活はどうでしたか?

「お世話をしてくれた東京女子体育大のみなさんが各グループに一人ずつついてくれて、いろいろ話し合ったり、ケンカしたり仲直りしたり。スケートだけではなくて、普段の生活でも起こり得ることが合宿中に出てくるので、そこでどう対処すべきなのかなど、必要なことを学ばせてくれる場だったかな、と思います」

――野辺山合宿で学んだことや受けた刺激がその後の競技生活にどのように生きたと思いますか?

「森永くんや他の選手が新しく習得したジャンプを跳んでいることを知って、『やばい、跳ばなきゃ』と思ってホームリンクに帰ってからしっかり練習する。一つのモチベーションになっていたことは確かですね。あとは、今でもそのときに出会った仲間と付き合いがあることです。試合だけではそうはならないと思います。合宿で何日間か一緒に過ごして、その子がどういう子かを知って仲良くなって、また試合で会って。大きくなってインターハイやインカレ、全日本で会ってまた仲良くなって。そうやって友達づきあいを学びました」

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