「焦らずやっていけば大丈夫」。
浅田真央が語った復帰への手応え
1年間の休養を経て、5月18日に現役続行を宣言した24歳の浅田真央が、果たしてどんなスケーターになってリンクに戻ってくるのか。誰もが興味津々に違いない。
彼女自身が口にした「今の自分は大人の演技ができる」という自負を、果たして見る者はどう感じ取るのか。その試金石となるのが、7月22日の札幌公演から始まったアイスショー、『THE ICE』で浅田が演じたプログラムだった。
『THE ICE』で軽快な動きを見せた浅田真央 オープニングで披露した「仮面舞踏会」(フリープログラム)は、2008-09年シーズンに演じたプログラムだ。赤いドレスに身を包んだ浅田が、仮面を目に当てて登場する演目で、舞踏会の花形役だ。華麗にステップを踏み、気持ちよさそうに滑る姿からは、24歳の成長した女性らしさが醸し出されていた。
また、フィナーレではトリノ五輪銅メダリストのジェフリー・バトルとペアを組んで「ポルウナカベサ」(エキシビション)を踊った。経験豊富なバトルと見つめ合いながら、タンゴの情熱的なステップで観客を魅了した。
同じプログラムを滑った18歳時と比べると、当時は、はつらつさが前面に出た演技で、まだあどけなさもあったが、6年の月日が経った現在の演技からは、内面からにじみ出る大人の女性の落ち着きを感じることができた。
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