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【プロレス】藤原喜明が語る新日本への復帰と、アントニオ猪木との一騎打ち 乱闘を起こした前田日明は「正直すぎる」 (3ページ目)

  • 松岡健治●文 text by Matsuoka Kenji

【試合後、前田の乱入で乱闘へ】

 猪木とのシングルマッチは、猪木の蹴りが藤原の急所を直撃。そのあとのスリーパーホールドで、猪木が藤原を絞め落とした。

「あの急所蹴りが、どうかって? 俺にとってラッキーだったのは、"もの"が小さかったことだ。ハッハッハ」

 敗北については、「あとはお客さんが見たとおりだよ」と苦笑いした。

 その試合は、藤原の敗北では終わらなかった。急所蹴りに激高した前田が乱入し、猪木に左ハイキックを浴びせたのだ。それをきっかけに新日本とUWF勢による乱闘が勃発。そのまま大会は幕を閉じた。

 その時の前田のハイキックを、藤原はこう見ていた。

「アイツはちょっと正直すぎるところがあるんだよ。プロレスはお客さんがあってのもの。さっきも言ったように、お客さんに考えるヒントをやったり、時にはちょっとイタズラをやってみたりってことがあるから、お客さんは楽しめるんだ。

 猪木さんが俺のアキレス腱固めで『角度が違うぞ』って仕草をやったのも、『本当に角度が違う』って思う人もいれば、『負け惜しみだ』と思う人もいるかもしれない。あの急所蹴りも、あのまま終わってたらいろいろ語れるだろ? それを、あんなふうにしちゃうのは......やっぱり前田は真っすぐすぎるんだ。そこが、アイツのよさでもあるんだけどな」

 藤原と猪木の一騎打ちのあと、次期シリーズからはUWFと新日本の全面対決がシリーズの主軸となっていた。しかし新日本と、ロープワークを拒否するなど従来のプロレススタイルと一線を画したUWF勢との試合は、噛み合わないことが多かった。

 それは、選手同士の不信感に発展した。リング内外で険悪なムードになった時、事件が起きる。それが、今ではさまざまなレスラーが証言する「旅館破壊事件」だった。

(敬称略)

つづく

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