【ボクシング】井上尚弥に敗れたカルデナスが、中谷潤人とのスパーで進化し再起 それを支えた名トレーナーは「ジュント以上の選手は見当たらない」 (2ページ目)
キャンプ中、ロブレスは説いた。
「こんなハイレベルのサウスポーが近くにいてくれるなんて、カルデナスにとって実に幸運だ。ジュントのことは、ルディが面倒を見始めた10代の頃から知っている。最高のトレーナーにコーチされて一段一段上ってきたけれど、もはや誰も手の届かない場所に到達したね。離れたら長いストレートが飛んでくるし、接近戦でも鋭いアッパーやボディブローを打ってくる。非常にクオリティの高いファイターだ。
もちろん、カルデナスの左フックを警戒しているから、当てさせない。ならば、と右の使い方、フェイント、アングル、あるいはステップを考えさせ、ジュントの懐に入る術を探らせている」
【トレーナーと選手に欠かせない絆】
どんな世界においても、良好な人間関係抜きにいい結果は生まれない。特にボクシングにおいて、選手とトレーナーの絆以上に重要なものはない。モハメド・アリにはアンジェロ・ダンディが、マイク・タイソンにはカス・ダマトが、フロイド・メイウェザー・ジュニアには叔父のロジャーが、マニー・パッキャオにはフレディ・ローチが付いていた。WBC/IBFバンタム級タイトルを返上し、スーパーバンタム級での初戦を迎える中谷には、ルディの存在がある。
WBA2位は、アドバイスを受けると「わかりました」と応じた後に「sir」と発し、新たな指導者を敬う気持ちを示した。中谷とのスパーリングを終えたのは12月8日。2日後には、10戦全勝7KOのメキシカンを相手に6ラウンドを打ち合い、10日後の再起戦に備えた。
ロブレスは語った。
「ジュントに対しては、いかにリズム作ってインサイドで戦うかが課題だった。身長もリーチもジュントが優っているから、懐に入らねばならない。そのためにどうするか。外されても躱されても、とにかく耐えて、手を出し続けることがテーマとなった。
彼との仕事を始めたばかりだが、カルデナスが真面目な男だと理解した。私の助言を忠実に実行しようとする姿勢がある。空振りさせられても、捌かれても諦めずに前進するハートもいい。今回、ジュントとの99ラウンドで、右の使い方を学んだね。左フックに頼り切るボクシングではなくなった。お互いを知り出した段階だが、信頼関係は築けたんじゃないかな」
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