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【証言・棚橋弘至】武藤敬司が振り返る意外な過去 「オレもタナも、最初はファンからブーイングを浴びていたんだよな」 (2ページ目)

  • 井上崇宏●取材・文
  • 市川光治(光スタジオ)●構成

何度かタッグを組んだ武藤敬司(左)と棚橋弘至 photo by Sankei Visual何度かタッグを組んだ武藤敬司(左)と棚橋弘至 photo by Sankei Visualこの記事に関連する写真を見る── そしてベンチプレスは武藤さんを超えることを目標にしていたと。

武藤 ただ、ベンチはオレのほうが強かったよ。でもオレは、途中から右肩をケガしたからね。オレね、覚えてるんだよ。肩をケガしたのは、タナを全日本に呼んだ試合なんだよ(2008年3月1日・両国国技館)。オレとタッグチームを組んで、相手は誰だっけな......?

── 川田利明&太陽ケア組ですね。

武藤 その前からちょっと肩の調子がおかしかったんだけど、その試合から肩がダメになっちゃった。いまだにそれが尾を引いてるんだけど。

【武藤が求めた"陽のレスラー"としての棚橋弘至】

── 2002年に武藤さんが新日本を退団して全日本に移籍した時、棚橋選手を誘いましたよね?

武藤 誘ったね。

── その時、棚橋さんは武藤さんから「陽のレスラーがほしいんだ」と言われたと。「ほかの奴らはみんな暗いじゃん」と言われたことがうれしかったそうです。

武藤 いや、それがさ! プロレス的には陽を感じてて、ある意味、小島(聡)もそういう意味で全日本に連れて行ったんだけど。

── プロレスのスタイル的にはふたりとも陽ですよね。

武藤 ただ、プライベート的なところではふたりとも陰だよな(笑)。

── それは当時、武藤さんから聞いたことがあるんですよ。「誘っちゃったけど、小島は暗かったな」と。

武藤 アッハッハッハ。小島もタナもプライベートは"陰"そのものだよ。陰湿という意味での陰じゃないんだけど、ちょっとオタクっぽい感じがあるというか。なんのオタクなのかはわかんねぇけど。

── ちなみに武藤さんが陽を感じるレスラーって誰ですか?

武藤 ん? 誰だろうなあ......。

── 武藤さん自身は底抜けに陽ですけど。

武藤 あっ、イケメン二郎(現・黒潮TOKYOジャパン)は陽かもな。あのさ、陰湿なレスラーってそこらへんにいっぱいはびこっているんだよ。とくに昔の新日本なんかは、陰湿だからこそ生き残れるみたいなところがあって。そういうのはあんまりオレの性には合わないっていうか、嫌だったんだよな。あと陽って誰だろうな。

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