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ウナギ・サヤカが明かす、自主興行で前田日明に受け身を見せた真意「黙っているわけにはいかなかった」 (4ページ目)

  • 尾崎ムギ子●取材・文 text by Ozaki Mugiko

――前田さんにオファーしたのは、その動画が炎上する前だったんですよね?

ウナギ:なんなら、一番最初にオファーしたんですよ。もう引退してるし、前田サイドはけっこうガチガチだったんですけどね。「OKを出したこと以外はやりません。リングにも上がりません」って。

――それでああいう形になったんですね。

ウナギ:私の目標は、両国国技館に『キャプチュード』をかけることだけだったんです。みのるはリングにいて、前田はリングの外にいる画を作りたかっただけなんですよ。

――あれは本当にいい画でした。

ウナギ:本当にそれだけだったけど、大会前に炎上事件があって......。あれはYouTube側がバズるように、たぶん内容がカットされたりして、悪意があるように編集されてしまっている。私も、「そんな風に言ってないのに」ということが記事になっちゃうんですよね。結局、奴らは数字を求めるためにやっている仕事だから、レスラーの気持ちとか関係ないし。でも、そういうものに操られている世界でもあるので、しょうがないとは思ってるんですけど、マジで「うわ、どうしよう」と思って。

――想定外の事態に......。

ウナギ:ただ『キャプチュード』で出てきて、鈴木みのるとの画を作って去っていくだけにしてしまうと、前田日明という存在価値だけが落ちる。それは嫌だなと思ったんです。

――会場はものすごい盛り上がりでしたが、大会後、批判の声も上がりました。前田さんの動画は、高梨将弘選手のケガが発端だったこともあって、ウナギさんも「ケガをネタにした」と。

ウナギ:高梨さんに対しては、ネタにしようなんて気持ちがあるわけがない。自分もいつ同じ状況になるかわからないし。でも「そう受け取られるんだ」って......。

――難しいですね......。

ウナギ:かといって、否定するとか謝罪するとかは「高梨さんが聞いた時、どう思うの?」って。なんか違うなと思ったので、この件に関してはひと言も話さない。こういう場で聞かれたら言うけど、世に放つと醜くなるじゃないですか。

――前田さんには最初からオファーしている状態で、どうするのが正解だったのか......。とにかく高梨選手の回復をお祈りするばかりです。

ウナギ:本当に......。

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