東京女子プロレスの鈴芽が語る、遠藤有栖と築き上げた絆 「勇気をあげられるレスラーになりたい」 (4ページ目)
試合は、有栖が愛野にドロップキックで先制攻撃するも、愛野はいとも簡単に弾き返してみせる。しかし、鈴芽と有栖の"グルグル"で、徐々に「でじもん」はペースを掴んでいく。鈴芽は愛野を睨みつけ、「来いよ!」と挑発してみせた。鈴芽がそんなことを言うのを初めて見た客席から、どよめきが起こった。
「(前編で)『シングルだと目の前の相手のことだけを考える』って言いましたけど、ユキさんと闘っているとタッグでもそれになって、もうユキさんしか見えなかった。自分のなかの"熱さ"を全部引っ張り出されたというか......。ユキさんの熱さが燃え移った感じがしました」
丸め込み、連携技。自分たちが持っているものを効果的に使い、パワーの差を見事に攻略。最後は鈴芽のリング・ア・ベルが、愛野をマットに沈めた。
「ふたりで、さんざん悔しい思いをしてきた。ユキニキもめちゃめちゃ強いけど、タッグとしては私たちのほうが組んでる時間も長いし、悔しさを共有した回数が違う。タッグベルト、タッグでの勝利への気持ちは全然違うんだろうなと思います」
【「1対1では勝てなくても、タッグなら私たちのほうが強い」】
5月6日の上原わかな&HIMAWARI戦、7月20日の荒井優希&宮本もか戦をいずれも勝利し、「でじもん」は順調に防衛ロードを突き進んでいる。9月22日、幕張メッセ大会で行なわれる3度目の防衛戦の相手は、山下実優&伊藤麻希。
山下は東京女子プロレスの不動のエース、伊藤は唯一無二のカリスマ性を誇る。強敵であるのは間違いない。山下と伊藤は「でじもん」について「後輩としてしか見ていない」と挑発的な発言している。
「私たちにとってめっちゃ強い先輩だし、尊敬している相手なのは変わりなくて。でも『タッグなら私たちのほうが強い』という自信を持てています。1対1で今すぐ勝てるかと言ったら、ちょっと難しいかもしれないけど、タッグなら勝てるとちゃんと思えています」
4 / 5