ジュリアが語る、Sareeeに抱いた人生初の感情「嫉妬するって、こういうことなんだ」 (5ページ目)

  • 大楽聡詞●取材・文 text by Dairaku Satoshi

【国内ラストマッチに桜井麻衣を指名した理由】

――そういった感情を日本に置いて、海外に行くんですね。

ジュリア:そうですね、私自身が大きくなるために日本を離れます。でも、負けっぱなしで終わらせるわけにはいかない。世界でプロレスを学んで、絶対にSareeeを倒します。

 Sareeeは一生のライバルだし、彼女にとっても私が一生のライバルであってほしい。だから7月30日後楽園のリングでは、Sareeeに「日本の女子プロレスを、マリーゴールドをよろしくお願します」と頭を下げました。

――8月19日、国内ラストマッチの相手に桜井麻衣選手を指名しました。スターダムを席巻したユニット「DDM(ドンナ・デル・モンド)」対決ですね。

ジュリア:桜井とはDDMとか師弟とか、そういう次元の関係ではないんです。彼女とはレスラーを引退した後も関わりがあると思う。私は人生レベルで、「桜井と出会ってよかった」と思ってる。

 だけど、レスラーとして"桜井麻衣"を見ると、その後ろには必ず私の存在がつきまとってくる。それに悩んだり苦しい思いもしているから、「解き放ってやらなきゃいけないな」って。

 私たちは、ただ「好き・嫌い」とか、そういう"女子っぽい"関係じゃないんです。前の団体をやめて、覚悟を決めてマリーゴールドの旗揚げに参加した。だけど、彼女がもっと上に、先にいくために、私の存在はよくも悪くも邪魔になっている。だったら闘わなきゃいけない。私もけじめをつけなきゃいけないから、ラストマッチに指名しました。

――ラストマッチも楽しみですが、その先の目標を教えていただけますか?

ジュリア:私はどこにいても、「日本の女子プロレスを、たくさんの人に届けたい」という思いでプロレスを続けます。そのために、私はもっと今より大きな存在にならなければいけない。だから海外に行く。そして、必ず日本に戻ってきます。

 その時までに、私が愛するマリーゴールドがしっかり地に足をつけた団体になっていてほしいし、選手たちにはプロレスを、"自分"を心ゆくまで表現する楽しさを満喫してほしい。今はそのための枠組みや土台作りをしているところ。残り少ない時間ですが、私が持っているものすべてを、選手ひとりひとりに伝えたいと思っています。

<プロフィール>
ジュリア

1994年2月21日生まれ、イギリス出身。162cm。2017年7月にアイスリボンのプロレスサークルに入会。同年10月29日にプロレスデビューを果たす。2019年11月にスターダム入団。2020年1月4日、新日本プロレス・東京ドーム大会に出場。1月19日、新ユニット「ドンナ・デル・モンド」を結成。同年に3月24日、STARDOM Cinderella tournamentを優勝するなど、2020年度プロレス大賞・女子プロレス大賞を受賞した。2022年10月1日に5★STAR GP 初制覇し、12月29日にワールド・オブ・スターダム王座を奪取。2024年3月にスターダムを退団し、ロッシー小川らと共にマリーゴールドを旗揚げした

●ジュリアの国内ラストマッチ!

Marigold Summer Gold Shine2024

@後楽園ホール(東京)
8月19日(月) 開場17:30/開始18:30

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【写真】「狂気のカリスマ」ジュリア フォトギャラリー

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