井上尚弥と中谷潤人が戦う可能性を、いとこの浩樹はどう見る? 自身の今後についても語った (3ページ目)

  • 篠﨑貴浩●取材・文 text by Shinozaki Takahiro
  • photo by 北川直樹

【リングで尚弥のベルトを掲げた時のうれしさと悔しさ】

――ちなみに浩樹選手は、ネリの試合が終わったあとのリングでベルトを掲げていましたが、そこから見た東京ドームの景色はいかがでしたか?

「当たり前ですが、『広いなぁ』と。もちろん尚弥さんが勝ってくれてうれしい気持ちが一番大きかったのですが......一方で同じボクサーとしては、ほかの選手のベルトを持って立っているという歯がゆさ、自分が試合をしてないという悔しさもありました」

――浩樹さんは今年の2月22日に行なわれたWBO東洋太平洋スーパーライト級王座統一戦で、OPBF東洋太平洋王者の永田大士選手に判定で敗れました。WBOアジアパシフィック王座を失い、試合後には引退をほのめかす発言もありましたが、今後については?

「試合の直後は、『ここで終わりでもいいかな』と思ったんです。(2020年7月に初黒星を喫した)永田選手ともう一度対戦して、いい思い出に塗り替えるために復帰したので。でも、翌日には練習したくなっていたんですよね。今は練習が本当に楽しいし、新しくついた鈴木(康弘)トレーナーともいいトレーニングができているので、このまま続けていきたいと思っています」

――永田選手との試合は、4ラウンドに相手をダウン寸前まで追い込みましたが、その後はうまく攻められず、逆にポイントを取られるラウンドが続いてしまったように感じます。

「あまり詳しくは言えないのですが、左が使いにくい状況になってしまって......。試合を通して、右でポイントを取るボクシングをすればよかったとは思うんですが、どうしても引きたくない感情が出てしまいました。下がらずにぶつかり合いたい気持ちが前面に出すぎたかもしれません」

3 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る