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【武蔵×武尊】K-1ヘビー級で戦っていた憧れの武蔵を見て、武尊が磨いた必殺技とは? (2ページ目)

  • 松岡健治●取材・文 text by Matsuoka Kenji

武蔵 さっき武尊くんのプロフィールを見たんやけど、俺がK-1にデビューした時(1995年9月3日、横浜アリーナでのパトリック・スミス戦)は4歳だったんだね(笑)。ビックリしたわ!

武尊 ハハハ、1991年生まれですからね(笑)。

武蔵 生まれてきてくれてありがとう!(笑)。さっきも言ってたけど、K-1を見始めた頃の俺の印象はどうだった?

武尊 当時、僕は武蔵さんと同じ正道会館(四国本部米子支部)で空手をやっていたので、武蔵さんやフグさんとか、空手の選手がすごく好きで応援していました。僕は体があまり大きくなかったので、2m近い外国人選手に武蔵さんが挑んでいるのを見て「体が小さくても、大きい人に勝てるんだ」と勇気をもらっていました。

【武蔵を見て練習した左ミドル】

――空手をやっていた時代に、武蔵さんの試合などを見て参考にした技などはありましたか?

武尊 武蔵さんは構えを左右にスイッチしましたが、正道会館で僕もスイッチを教えてもらっていたので、僕も同じように闘っていました。特に、武蔵さんのサウスポー構えがカッコよくて、その時の左ミドルの軌道がめちゃくちゃきれいでしたね。

 僕は昔から左ミドルが得意で、空手時代からサウスポー構えで左ミドルをめちゃくちゃ蹴っていたんです。今でも、構えはオーソドックスですけど、左ミドルは得意ですね。それは武蔵さんの左ミドルに憧れて練習した賜物ですし、感謝しています。

武蔵 そう言ってくれるのは嬉しいけど......正直、俺の試合を見ただけで武尊くんが左ミドルを得意になったのは才能がある証拠。天性だよ。

武尊 いえいえ、武蔵さんのおかげです(笑)。ちなみに、左ミドルを蹴る時のポイントはどこに置いていたんですか?

武蔵 膝の角度かな。相手の蹴りが「ハイキックなのか、ミドルキックなのか」を見極めるために見る部分だよね。膝が高い位置まで上がらなければミドルで、高ければハイキックと判断する。だから、蹴りを出す時に膝の高さをハイの位置にすれば、相手は顔面をガードするからレバーがガラ空きになる。

 だから俺は、膝をハイの位置に上げてからのミドルが得意で。ハイキックのように見せてミドルを蹴ると、相手はみんなそれにハマってくれたよ。これは、空手で学んだ蹴りだから、空手出身の武尊くんもできると思うよ。

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