スターダム月山和香が、戦友の裏切りに抱いた困惑と怒り。コズエンのために「桜井まいに勝つまでは引退できない」 (4ページ目)

  • 尾崎ムギ子●文 text by Ozaki Mugiko

 どんなレスラーになりたいか。

「『月山みたいになれる』って思われるプロレスラーになりたいですね。『頑張れば人って変われるんだな』って。私はたぶんプロレスに向いてる要素がない人間。体が柔らかいわけでも、体が大きいわけでも、なんでもない。でも頑張って、諦めずにコツコツやってったら、こうなれるんだなって自分でも思えるようになりたいですね。そう思えるようになれたら、プロレスラーになってよかったなって思えます」

 ウナギ・サヤカは月山についてこう話していた。

「今、敵味方関係なく応援されて、だれよりも愛されている。しんどくなるのは、1勝したあとだと思うんですよ。1勝したあとに何をするのか、どう生きていくかだと思う。どう魅せるのか、どういう思いで表現していくのか。めっちゃきついところだと思います。どう苦しんでくれるのか、私は楽しみですね」

 両親には、プロレスラーになったことをまだ話していない。家族では妹だけが知っている。いつか両親に認めてもらえるようなプロレスラーになって、試合会場に招待できるだろうか。今はまだわからない。

 月山和香の挑戦は続く――。

【プロフィール】
■月山和香(つきやま・わか)
1992年1月26日、アメリカ合衆国ニューヨーク州生まれ。153cm、52kg。北海道大学法学部法律学科卒業後、医療機器メーカーに就職。2年間のOL生活後、役者に転向。アクトレスガールズでプロレスデビューしたが、2021年7月に退団。9月6日の後楽園大会におけるスターダム緒戦でフューチャー・オブ・スターダム王座に挑戦し、ウナギ・サヤカに玉砕。キャリア未勝利ながら、感情溢れるファイトでファンの熱視線を浴びている。

Twitter:@Waka_Mm3

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