朝倉未来、「30歳で引退」の意識に変化。中毒性がある格闘技は「悪影響があるのに、大好きな彼女みたい」 (3ページ目)

  • 篠崎貴浩●文・撮影 text & photo by Shinozaki Takahiro

リラックスした表情で今後について語ったリラックスした表情で今後について語ったこの記事に関連する写真を見る――平本選手に限らず、影響力が大きい朝倉選手に絡むのは、リターンの大きさを考えてという部分もありそうでしょうか。

「売名だと思いますよ。僕と試合をした場合も"負けて当然"なので、相手からしたらメリットしかない。力量が離れた選手に噛みついて、挑んで負けても選手としては終わりませんから」

――朝倉選手は、『RIZIN』参戦後、ものすごい勢いでスターダムを駆け上がってきたわけですが、ターニングポイントとなった試合はありますか?

「RIZINでの初試合である(2018年8月の)日沖発戦が一番ですね。それ以降は、ルイス・グスタボ戦、矢地祐介戦。そのへんの試合は、上に行くために落とせない試合でした」

――格闘家・朝倉未来としての最終目標はありますか?

「クレベル戦の前からさまざまなレーニングを始めて、明らかに自分が変わってきているというか、やっと効果が出始めているので、まずは(斎藤、クレベルの)2人にリベンジしたい。とりあえず『RIZIN』フェザー級の中で一番強い選手になりたいですね。そうなった先に、また新しい景色が見えてくるんじゃないかと」

――リベンジする舞台がどこになるのかわかりませんが、大晦日だとしたら時間がありませんね。

「本当に期間が短くなるので、考えものですね。やるんだったらちゃんと準備したいですし、中途半端にやって負けたらすごく後悔しそうなので。ファンの中にも『大晦日は、出ないでほしい』という人がいる一方で、『出てくれ』という人もいるので判断が難しいです」

――朝倉選手のファンは、格闘技を長年見て来たコアな層と、YouTubeなどから入ってきたライトな層が混在していますから、さまざまな意見がありそうですね。

「僕の言動をすべて正しいと思っているファンもいれば、格闘技は大好きだけど僕のことは大嫌いなアンチもいる。大晦日に出てほしいと思っているのは、そのアンチが多い印象です。僕が負けても勝ってもどちらでもいいけど、格闘技は盛り上がってほしいという人たちでしょうから」

――朝倉選手は現在29歳。以前は「30歳で引退」という発言をされていましたが、考えは変わってきましたか?

「30歳でやめることもできると思います。正直なところ、いろんなビジネスを確立してを富を築くことができましたから、路頭に迷うことはないはず。でも、先ほども言ったように自分が成長し始めていることはわかっていますし、やっぱり格闘技が好きなので、やめられないんじゃないかと思っています」

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