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アンドレ、ホーガン、ベイダー・・・。藤波辰爾が即答した「最高の外国人レスラー」は? (3ページ目)

  • 松岡健治●取材・文 text by Matsuoka Kenji

「ベイダーには、『どんな手段を使ってでもプロレスの世界で生きていくんだ』という貪欲さがありました。それはホーガンにはなかったもの。ハングリーさが試合でも出て魅力的な試合が多くなり、日本でトップの外国人レスラーになれたんだと思います」

 時を越え、藤波がWWE殿堂入りを果たし、2015年3月28日に米国カリフォルニア州サンノゼで表彰式が行なわれた際には、ベイダーが祝福に駆けつけた。

「予告なしで来てくれたので、本当にうれしかったですね。『今の俺があるのは、藤波のおかげだ』と言ってくれたんですが、逆に僕は彼との試合があったから、ファンの記憶に残る戦いができたと思っています。彼には感謝していますよ」

 ベイダーは2017年4月に、藤波が主宰する「ドラディション」にも参戦したが、それが最後の来日になった。それから1年2カ月後の2018年6月18日に、肺炎のため63歳で急逝した。

「最後に日本に来たのが、僕が主宰する団体のツアーというのも、深い縁を感じます。アメリカに帰る時に成田空港まで見送りに行ったら、『必ずまた日本に来るから』と言ったのが最後になってしまいました。寂しい、残念な思いでいっぱいです」

 アンドレ、ホーガン、ベイダーの他にも、タイガー・ジェット・シン、ボブ・バックランド、ブルーザー・ブロディら多くのレジェンドと戦ってきた。

「アンドレの時にも言いましたが、外国人レスラーたちは僕と試合をするのを喜んでいました。その理由のひとつは、僕が相手を選ぶことなく、ただ『自分ができることをやろう』と思っていたからかもしれませんね。その考えが、いろんな技を試したい外国人レスラーと"スイング"したんじゃないかと」

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