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【男子バレー】甲斐優斗は「やっぱり怪物」 チームメイトは「時が止まった」と感じた (3ページ目)

  • 坂口功将●取材・文 text by Kosuke Sakaguchi

【穏やかそうに見えて、実は......】

 守備に関してもそうだった。第3セット開始早々、甲斐はレッガーズのサーブを返せず、サービスエースを許した。強烈なサーブに対応できなかったわけだが、「いいサーブでしたからね」と大塚は認めたうえで、このように続けた。

「彼(レッガーズ)はこの試合、序盤からそれほどサーブが入っていませんでした。そういう時の彼は、コートの真ん中にサーブを集めがちなんです。それをもう少し前に気づけて、共有しておけばよかったと思いますし、反省点として残ります。

 ただ、甲斐選手ともすぐに『真ん中を意識しつつアタックに入ろう。こっちにサーブがきたら頼むよ』という会話ができたので、甲斐選手もうまく切り替えることができていたのではないかと感じました」

 2023年から本格的にシニアの日本代表に帯同した甲斐が当時、リリーフサーバーとしてサーブを入れただけで、あるいはコート上でディグ(スパイクレシーブ)に成功しただけで、周囲の先輩たちが歓喜していたのも、今では遠い昔の話だ。

 2024年にパリオリンピックに出場し、2025年のネーションズリーグでは何度もスタメンを飾り、本人も「2028年のロサンゼルスオリンピックではエースとしてコートに立つことが目標です」と公言。普段は穏やかに見える甲斐だが、貪欲なまでに成長を求め、その胸の内に闘志を燃やしている。

 あらためてベルギー戦を振り返った深津は、甲斐の試合前の様子をこのように明かした。

「ウォームアップのスパイク練習からすばらしいボールを打っていて、セッターとしても『こいつキレキレだな』と感じました。それに『俺が試合に出て活躍したい』という気持ちも伝わってきましたから。もちろん勝つためにトスを配分しますが、甲斐と一緒に勝ちたい気持ちが今日はありました」

 一緒に勝ちたい──と仲間に思わせる"怪物"が今、快進撃を続ける日本代表にはいる。

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著者プロフィール

  • 坂口功将

    坂口功将 (さかぐち・こうすけ)

    1988年生まれ。兵庫県出身。関西学院大学時代に「スポーツを取材する」ことの虜になり、不動産会社を経て2016年春から日本文化出版(株)「月刊バレーボール」編集部で勤務。2023年末に独立し、バレーボールを中心に取材・執筆活動を行なう。小学生から大学生、国内外のクラブリーグにナショナルチームと幅広いカテゴリーを扱うほか、バレーボール関連の配信番組への出演やイタリア・セリエAの解説も務める。

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