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【男子バレー】甲斐優斗は「やっぱり怪物」 チームメイトは「時が止まった」と感じた (2ページ目)

  • 坂口功将●取材・文 text by Kosuke Sakaguchi

【無表情でえげつないアタック】

 甲斐のプレーに、深津は感嘆の声を漏らした。

「怖い、ですね。無表情でえげつないプレーをしてきますから。対戦相手としても怖いですけれど(笑)、味方としても、見ていて『おぉ!!』と思わず時が止まるような場面がある。そこは頼もしいなと感じています」

 ベルギー戦でも、そのあまりのすごさに「時が止まる」瞬間があった。

 第3セット中盤、18-13の場面で大塚達宣(パワーバレー・ミラノ/イタリア)のサーブレシーブが乱れ、リベロの山本智大(大阪ブルテオン)がアンダーハンドでレフトにいた甲斐へ二段トスを上げる。

 ベルギーとしては、3枚ブロックでしっかりと仕留めにいくシチュエーション。そこで甲斐はストレート方向に、サイドライン上へ着弾するスパイクを決めきってみせたのである。ほんの一瞬、会場が静まり返り、すぐさま歓声が上がったなか、「無表情でえげつない」アタックを決めた甲斐は、満面の笑みでチームの輪に加わった。

 そのシーンに代表されるように、思いきりのいいプレーで得点を量産した甲斐の姿を、対角に入っていたアウトサイドヒッターの大塚はこのように評価する。

「打点も高いですし、自分自身が最もインパクトできる位置でしっかりとボールを叩き続けられる。そこは、やはり彼の持ち味だと思いました。

 またチームとして戦う際に、それぞれの選手が考える『どの部分でがんばるか』は常々変わってくるものですが、今日でいえば甲斐選手にとって得点することが最も求められていました。この試合、日本のトップスコアラーですよね。それはチームとしても最適な形で戦えた証だと思います。

 自分たちのコートにボールがある時に、その状況をしっかりとコントロールできたからこそ、アタッカー陣がいい状態でアタックを打てました。そこが大崩れすることなく、リードされても逆転する戦い方ができた点に、個人的には満足しています」

 今大会はまだ出場機会が多いとはいえない甲斐だが、それでも、いざコートに立った時に力を十二分に発揮できる環境を、周囲もしっかりと整えていた。それが、将来性豊かな若武者のパフォーマンスを支えている。

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