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【男子バレー】甲斐孝太郎が辿り着いたリリーフサーバーの境地「流れを持ってくるのが面白い」 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

【強力なチームメイトとの練習で成長】

「でも、今の自分は『日本代表に入ってオリンピックに出場する』とかはあまり考えていなくて。まずはサンバーズで優勝できたらと思っています。

 イゴール(・クリュカ)、小野寺(大志)選手、ディマさん(ムセルスキーの愛称)とブロックが3枚揃うと、抜くところがない。練習の6対6で、それをどう攻略するかを経験できているのは大きいです。ぜいたくにバレーをやらせてもらっています」

甲斐は控え目に言う。実に彼らしい。しかし何かに到達したアスリートは、欲も強くなる。それが"燃料"にもなるのだ。

「そこは、頑張り次第かなと思います」

 彼は、はにかみながら"欲"を否定しなかった。一本のサーブの先に、さらに広がる風景があるはずだ。

(後編:甲斐孝太郎は弟・優斗との関係を、宮ツインズと重ねる 『ハイキュー‼』ベストメンバーの7人も選んだ>>)

【プロフィール】

甲斐孝太郎(かい・こうたろう)

所属:サントリーサンバーズ大阪

2001年11月5日生まれ、 宮崎県出身。 188cm・オポジット。日本代表で専修大3年の優斗は弟。両親の影響で小学2年からバレーボールを始める。日南振徳高校を卒業後、専修大に進学。2023年にユニバーシアード日本代表に選出され、2024年2月、サントリーサンバーズ大阪の内定選手としてVリーグデビュー。2024-25シーズンはリリーフサーバーとして大きな存在感を放った。

著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

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