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【女子バレー】イタリア人記者が見た日本代表 「金メダルに挑む基盤は整いつつある」

  • ダヴィデ・ロマーニ●文 text by Davide Romani(『ガゼッタ・デロ・スポルト』)
  • 利根川晶子●訳 translation by Tonegawa Akiko

「メダルにあと一歩及ばず」などではない。「立つべき表彰台を逃してしまった」が、一番ふさわしいだろう。

 タイで行なわれた女子バレーボール世界選手権で世界を魅了した日本は、2000年(東京大会での銅メダル)以来となるメダルを獲得するにふさわしいチームだった。いかにも日本のバレーボールらしい卓越したテクニック、長くラリーをつなぐ力、驚異的なディフェンス......。そこにエースの石川真佑とオポジットの和田由紀子の才能と、さらにはトルコ人監督フェルハト・アクバシュの闘志が加わった、すばらしいチームだった。

 にもかかわらず、メダルに届かなかったのはなぜか?

イタリアメディアからも高く評価された石川真佑 photo by AP/AFLOイタリアメディアからも高く評価された石川真佑 photo by AP/AFLOこの記事に関連する写真を見る 私にはそのひとつの原因が、勝敗を左右するような決定的瞬間におけるマネジメント不足にあるのではないかと感じられた。ここで異なる戦術的な判断をしていたら、もっとチームを助けることができたはず――そんなシーンがいくつか見られた。

 決勝ラウンドまでの道のりは決して楽ではなかったが、物理的な条件が日本を助けていた。4強のなかで日本は唯一、移動を強いられずに、グループリーグから決勝までバンコクで戦うことができた。

 日本はグループリーグで前回王者セルビアを下し、首位通過を果たした。しかし、ウクライナには2セットを先取されるという危うい場面も見られた。決勝トーナメントではまず順調にタイをセットカウント3-0で退けたが、準々決勝以降はまるでマラソンのような持久戦が続いた。オランダに3-2で勝ったあと、準決勝でトルコに1-3、3位決定戦はブラジルに2-3で敗れた。

 準決勝以降で浮き彫りになったのは、日本が相手に比べてどうしてもパワーと高さで劣ることだ。さまざまな工夫を凝らし、その差を埋めようとはしていたが、やはり最後はそこが重くのしかかってしまった。それでも悔いは残る。なぜなら、やり方次第では別の結果もあり得たからだ。

 準決勝では、アタッカーの起用があまりうまくなかったと感じた。石川と和田を継続的に起用することで試合に乗ることはできたが、もうひとりの主力・佐藤淑乃に対してはそうではなかった。そのため彼女は終盤で存在感を失ってしまい、最も重要な時間帯にフェードアウトしてしまった感じがした。

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