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【ハイキュー‼×SVリーグ】SAGA久光の荒木彩花は度重なる大ケガから復帰田中龍之介のように逆境を跳ね返す (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

――共感、学んだことは?

「烏野vs稲荷崎戦で、烏野の田中(龍之介)の調子がよくなくて、トスを呼ぶけどセッターに選択してもらえない場面がありましたよね? 決めきる信頼がなくてトスを上げられなかった、と感じる田中の気持ちがわかるんです。

 自分も調子が悪いと空回りしちゃうタイプで、『やばい、やばい』としか思えなくなってしまう時があって。プレッシャーを感じているとセッターに伝わるし、ミスが多いと相手のブロッカーもマークを捨ててくる。あれは、メンタルにくるんですよ」

――印象に残った名言は?

「やっぱり稲荷崎戦での、田中の『ところで平凡な俺よ 下を向いている暇はあるのか』ですかね。でも、烏野の武田先生の『負けは弱さの証明ですか?』もグッときますし、影山(飛雄)が日向(翔陽)に言う『「諦めない」って口で言う程簡単な事じゃねぇよ』も好きですし......選べません(笑)」

――好きなキャラクター、ベスト3は?

「1位は稲荷崎の宮ツインズ! 侑も治も自由奔放で囚われない感じで、関西弁なところも含めて好きです(笑)。試合中に、変人速攻(日向と影山のコンビプレー)をマネして挑戦してみる場面もうらやましい。自分は自信がないとできないタイプなので。

 2位は烏野のツッキー(月島蛍)。バレーに無関心そうだけど、冷静に考えている感じが好きです。私と同じようにゴーグルをしていますし(笑)。私の場合はケガ予防ですけどね。社会人1年目に相手選手のブロードが目に当たって、1週間見えなくなって『同じ衝撃を受けたら失明する危険がある』と言われたので。3位は、音駒のクロ(黒尾鉄朗)ですね。音駒が粘りのバレーをするチームで、リードブロックに対する考え方も共感できます」

――ベストゲームは?

「烏野vs白鳥沢学園戦です。白鳥沢学園の絶対的エース、ウシワカ(牛島若利)をツッキーが止めるシーンとか、いいですよね。青葉城西とのインターハイ、春高予選の2試合はどっちもいいですし、迷います(笑)」

【プロフィール】

荒木彩花(あらき・あやか)

SAGA久光スプリングス

2001年9月2日生まれ、福岡県出身。身長185cm・ミドルブロッカー。中学からバレーを始め、3年時にはJOCジュニアオリンピックカップの最優秀選手に選ばれる。東九州龍谷高校では、3年時に春高バレーを制覇。卒業後、2020年に久光スプリングス(現・SAGA久光スプリングス)に入団。度重なる大ケガを乗り越えて活躍し、2023年から日本代表でも活躍。2024年のパリ五輪に出場した。

著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

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