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石川祐希との食事は「めちゃくちゃ緊張」中央大1年・笹本穏がイタリアで痛感したこと (2ページ目)

  • 坂口功将●取材・文 text & photo by Sakaguchi Kosuke

――どのように練習をしているんですか?

「僕が合流した時は、選手の数がちょうど偶数だったんです。なので、コーチのフェデリコ・ファジャーニさん(ジェイテクトSTINGSでコーチと監督を務め、現在はジェイテクトのアドバイザーとヴェローナの第3コーチを兼任)がパスの相手をしてくれました。フェデリコさんは単語だけですが日本語を話せるので、練習中も『ここはこうやるんだ』といったアドバイスをいただいています。すごく助かっていますね」

――(取材当日の練習で)6対6のメニューでバックアタックを打った際、1本目はトスが合わずフェイント気味に。その後にセッターのニコラ・ヨボビッチ(セルビア)と何か話をして、直後に綺麗なバックアタックを打ちました。あれはコミュニケーションが取れたんでしょうか。

「なんとなく、ですけどね。一本目はトスが低くて打てなかった。そこで相手が『ちょっと高くするね』と。すぐにぴったりのトスを上げてくれました。コミュニケーションもジェスチャーを交えながら、感覚でやっています。

 今のチームには、自分も含めてアウトサイドヒッターが4人しかいないこともあって、早い段階から6対6に入っています。フェデリコさんのアドバイスもあるけれど、練習の内容は1回外から見て、『こういう感じのことをやるんだな』と把握してから取り組んでいます」

――会話できたらもっといろいろやれるのに、というジレンマもあるのでは?

「それはとてもありますね。言いたいこと、聞きたいことがあるんですけど、言葉が使えないので。イタリア語の勉強はしているのですが、難しいです......。今でも十分に楽しいので、『会話ができたらもっと上達できることがあるんだろう』と痛感しています」

【石川祐希との会話で唯一覚えていること】

――イタリアに来てから、ミラノでプレーする石川選手と会いましたか?

「一度、お会いしました。食事を一緒にさせてもらったのですが、イタリア語で注文している姿を見て、『すごいな』と思いました。直接お話しするのはその時が初めてだったんです。昨年10月に、中央大でバレーボール教室を開いていただいた時は、まったく話すことができなくて。今回の食事もめちゃくちゃ緊張しました」

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