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ロシアに敗れ、崖っぷちの女子バレー。
予選突破のカギは迫田さおり (4ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari  photo by JMPA


――ロシアの戦術はどう見ましたか。

「伝統的にエースはしっかり踏み込ませて思い切り打たせますね。そして、少ないながらもクイックの決定率は高いので、ミドルへのマークも外せない。ただ、サイドのトスは高いので、一度真ん中(ミドル)にマークしてからでも、サイドにブロックはつきやすいんです。ロシアはトスを速くして、ブロックを振ろうという意図は見えなかった。体勢を整えてしっかり打つという組み立てでした。そしてその狙い通りエースがしっかり決まっているから、結果を出しているのだと思います」

――次は日本と同じ1勝3敗のアルゼンチンと予選突破をかけての戦いです。

「予選最後の試合。勝つのは絶対条件です。目標がメダルであるわけですから、次の決勝ラウンドにつながる戦いができるか。それが次の一戦に向けての課題。どういう勝ち方をするのか。内容までこだわっていけるか、期待したいです」

――キーマンとなる選手は誰でしょう。

「迫田。すごく気持ちが伝わってきますよね。一本一本、絶対に決めてやるという、前でもバックでもそういう気迫でチームを牽引しているので、次の試合でもチームを鼓舞してくれると期待しています」

 セットポイントを取られても粘りに粘って、逆転までした第2セットをとりきれなかったところが、今の日本の勝負弱さを表している。アルゼンチン戦(14日20時30分、日本時間15日8時30分)に、勝てばグループ予選突破が決まる。そこで流れを変えて、決勝トーナメントに臨みたい。


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