ロシアに敗れ、崖っぷちの女子バレー。
予選突破のカギは迫田さおり (2ページ目)
――2セット目は、スタートが宮下遥選手、石井選手、迫田さおり選手に変わりました。
「1セット目の連続失点をみると、ロシアが鍋谷を徹底してサーブで狙っていたんですね。それで乱れたボールを鍋谷が崩れた体勢で二段トスを打ちにいくしかなくなり、すごく負担になっていた。ロシアの思うようにされていたので、石井選手を入れたのでしょう。
迫田はここまで試合の途中から入って、すごくいい働きをしている。長岡(望悠)が決してスパイクが決まっていなかったわけではないのですが。迫田の一本に対する気迫がここまでチームを引っ張ってきた。そこに懸けたのでしょう」
――2セット目の入りはよかったですね。
「サーブポイントも出て、また、佐藤(あり紗)のディグ(スパイクレシーブ)とブロックフォローもとても上がっていて、立ち上がりはよかったですね。5-2までリードしました」
――最後28-30と非常に競った内容で、ここのセットを取り切れれば、また違ったのではないでしょうか。
「セットポイントを先に取られてからも、日本はあきらめず粘りました。このセットは頑張って先行して中盤までリードしていましたが、じわじわと追いつかれたのはやはり自分たちのミスが随所に出てしまっていました。アウト・オブ・ポジション(サーブ時に正しい守備位置にいない反則)もとられましたし、迫田と島村(春世)が2本目を一緒に取りに行ってしまったり。せっかく先行していい形なのに、ガタガタっときてしまうミスが響いて、追いつかれ追い越されてしまった。
でも、20-24まで追い込まれてからの、迫田の気迫のスパイクや木村のサーブポイントなど、みんなで粘って点につなげていった。こういうバレーが見たかった、こういうバレーが日本のバレーだというプレーが多く見られました」
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