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錦織圭とIMGアカデミーで切磋琢磨した同期・富田玄輝の本音 「どんどん強くなるなと感じていました」 (4ページ目)

  • 内田 暁●取材・文 text by Akatsuki Uchida

【上に行かれるのは正直、嫌だった】

 涼しい声のトーンで、富田氏がぽつりと言う。

「まあ、あまり勝ちすぎるなって思っていましたけどね。大会に行くと、毎回」

「また冗談ですか?」と軽く応じると、「いえ。これは全然、冗談ではなくて」と彼は表情を変えずに言葉を継いだ。

「圭だけでなく、フミに対しても。自分より上に行かれるのは、正直、嫌だと思っていました」

 戦果を挙げる錦織はアカデミー内でも一目置かれ、富田氏の心は、今いる環境から離れ始める。重なっていた三者の道は、少しずつ、だが確実に、その進む先を変え始めていた。

(つづく)

◆富田玄輝の視点(2)>>「圭は、自分たちとは違ってきた」と思った瞬間


【profile】
富田玄輝(とみた・げんき)
1988年7月13日生まれ、岡山県出身。ジュニア時代に全日本ジュニアテニス選手権のシングルス・ダブルス双方で優勝を飾る。岡山大学教育学部附属中学校時代に、錦織圭らとともに盛田正明テニス・ファンドの奨学生として渡米し、フロリダのIMGアカデミーへテニス留学。帰国後、アットマーク国際高等学校を経て慶應義塾大学に進学。全日本テニス選手権への出場を果たすなど、学生テニス界の第一線で活躍した。大学卒業後はブリヂストンスポーツに入社。テニス関連のキャリアを築き、現在はアサヒテニスクラブのヘッドコーチおよびファジアーノ岡山テニススクールなどで指導にあたる。国内外での豊富な経験を生かし、次世代の育成とテニスの普及に尽力している。

著者プロフィール

  • 内田 暁

    内田 暁 (うちだ・あかつき)

    編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。2008年頃からテニスを追いはじめ、年の半分ほどは海外取材。著書に『錦織圭 リターンゲーム』(学研プラス)、『勝てる脳、負ける脳』(集英社)など。

【写真】日本女子テニス「6人のティーンエイジャー」フォトギャラリー

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