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錦織圭も西岡良仁も出場せず。
非常事態で露わになったデビスカップの意義 (2ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by AFLO


 この現象の背景には、いくつかの理由があるだろう。

 日ごろ個人で戦うテニス選手にとって、慣れない団体戦は時に、正にも負にも働くこと。

 経済面などの諸事情により、ツアーを転戦する機会が少なくランキングは高くない実力者が、デビスカップには出てくること。

 さらに、デビスカップという大会そのものの位置づけが、国や選手によって異なること。

 日本がエクアドルに敗れた背景には、これらすべての条件が絡み合いながら根底に横たわっていた。

 今回のエクアドル戦に臨むにあたり、最初に発表されたメンバーに名を連ねていたのは、錦織圭、西岡良仁、内山靖崇、添田豪、そしてダブルス・スペシャリストのマクラクラン勉である。

 ただ当初から、昨年10月にひじにメスを入れた錦織が、重圧のかかるデビスカップで復帰戦を戦うのは難しいと見られていた。それでも今回、錦織がメンバー入りした背景には、7月の東京オリンピックへの出場資格が絡んでくる。

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