錦織圭が「負けたと思った」
全豪2回戦。勝因を示すデータがあった (3ページ目)
錦織を最後まで苦しめたのは、やはりカロビッチのサーブだった。ファーストサーブの確率は75%、最高時速は219km、平均速度204km。しかも、カルロビッチのセカンドサーブの平均速度は時速189kmと、錦織のファーストサーブの平均速度の時速171kmより速かった。結局、59本のサービスエースを含む89本のウィナーを錦織にたたき込んだ。
そんなカロビッチの猛攻撃のなかでも、錦織が最後まで崩れなかった要因のひとつとして、サーブの出来のよさが挙げられる。錦織のファーストサーブは確率77%、ファーストサーブでのポイント獲得率79%、セカンドサーブでのポイント獲得率70%、サービスエースが9本だった。
「サーブゲームは比較的よかった。3セット目4セット目で落としたあのゲームだけ、ファーストが入らなくて、セカンドを叩かれたり、リターンダッシュされたり......。やっぱりファーストが入るか入らないかでだいぶ違うので、そこはすごく意識した。最初から入れにいこうというか、確率は上げようと思っていました」
また、ネットプレーも果敢に出て、51回出て36回成功させ(71%)、なかでもサーブ&ボレーは38回出て28回成功させている(74%)。
結局、錦織は、フォアウィナー32本を含む69本のウィナーを決める一方で、ミスを17本に抑えて自分から崩れる要因を最小限に抑えた。
振り返れば、開幕週のATPブリスベン大会初優勝の原動力となったのも、錦織の好調なファーストサーブだった。特筆すべきは、ファーストサーブでのポイント獲得率が、全試合で70%以上だったことだ。
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