フェデラーにも祝福された杉田祐一。ウインブルドン初勝利で進撃続く (4ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

 ウインブルドン2回戦では、数日前に戦ったばかりのマナリノ(51位、フランス)と再戦することになった。ツアーの予選やチャレンジャー大会での対戦を含めた対戦成績は、杉田の2勝1敗だ。

「タフマッチになるだろうね。杉田は決して容易な対戦相手ではないから。(アンタルヤ大会とは)コンディションがまったく異なるので、自分のベストをできるだけ尽くして、よりいい試合にしたい」

 こうマナリノが語る一方で、杉田は再戦を待ち望むかのように自信をのぞかせる。

「先週やっているので(笑)。(ツアーの中ではグラスシーズンは短く)特殊なサーフェスである芝で、(右利き選手と比べて左利きという)特殊なプレーは難しい戦いになると思う。自分がベストのいい状態にいるので、素晴らしい選手と戦えるように最高の準備をしたい」

 いま、杉田は自他共に認めるベストコンディションで、テニスの聖地での戦いに挑んでおり、彼自身のテニスへの期待も当然高まっていく。

「(自分に対して)過度の期待はいけないですけど、今シーズンはかなりの選手に勝ってきている。特に自分のホームである芝では、かなりのパフォーマンスを出せるんじゃないかなと。自分のテニスさえできれば、上位の選手にも勝てると思っています」

 ツアー初優勝によってトッププレーヤーの仲間入りを果たした杉田。ウインブルドンで好結果を残して、さらなる高みへ上がることができるかどうか、彼のプレーから目が離せない。

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