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「母からはオールブラックスになれ!と言われていたけど」21歳のホープ、ワーナー・ディアンズはなぜ日本代表を選んだのか (4ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • 甲斐啓二郎●撮影 photo by Kai Keijiro

── ワーナー選手自身の調子はどうですか?

「練習は楽しくないですが(笑)、試合に出るとすごく楽しい。もっと試合に出たいなと思うし、ほかの日本代表選手の方からもいろいろ学べるし」

── ワールドカップという舞台への思いは?

「ワールドカップはラグビーを始めた子どもの頃にフランス(2007年)でやっていて、それを見てから『プレーしたいな』と目標にしていました。だから、すごく楽しみにしています。

 でも、自分は考えすぎるところがあるから、あまり考えると逆にプレッシャーを感じてうまくいかない(笑)。だからワールドカップ直前に行なわれるパシフィック・ネーションズカップでの3試合やイタリア代表との試合で多く試合に出て、いいパフォーマンス出せたら自信になると思います」

── 2019年の日本で開催されたワールドカップの時、ワーナー選手は高校2年生でした。あれから4年の月日を経て、今度はご自身が日本代表として出る可能性も出てきました。

「2019年のワールドカップは、お父さんとスタジアムに見に行ったり、高校の友だちとプロジェクターで見たりしていました。それに自分が出るなんて......不思議な感じです」

── もし出場できたら、ワールドカップではどんなプレーを見せたいですか?

「まずは自分の仕事をちゃんとこなし、チームにいいパフォーマンスをもたらしたいです。ラインアウトやモール、キックオフ(キャッチ)もそうだし、ラックでもしっかりオーバーしたい」

── 日本代表はワールドカップの予選プールで、チリ代表、イングランド代表、サモア代表、アルゼンチン代表と対戦します。どの試合が楽しみですか?

「アルゼンチン代表はいつもオールブラックスと試合していて、すごくフィジカルなチーム。何をやってくるかわからない。LOのふたりもデカくて強いので、対戦が楽しみです。あと、イングランド代表と昨年対戦した時は、FL(フランカー)で出ていたマロ・イトジェのワークレイトがすごく高かったので、もう1回やりたいですね!」

── ファンにはワーナー選手のどこを見てほしいですか?

「フィジカルで、デカい選手やスター選手を相手に負けないところを一番見てほしいですね!」

(後編につづく)

◆ワーナー・ディアンズ後編>>高卒でプロ入り、21歳の夢は「世界一のロック」


【profile】
ワーナー・ディアンズ
2002年4月11日生まれ、ニュージーランド・ウェリントン出身。元ラグビー選手の父のNEC(現・NECグリーンロケッツ東葛)コーチ就任に伴い14歳で来日。流通経済大柏高校を卒業後、2021年に東芝ブレイブルーパス(現・東芝ブレイブルーパス東京)に加入する。日本代表歴は2021年11月のポルトガル戦で初キャップを獲得。ポジション=LOロック、FLフランカー。身長202cm、体重122kg。

著者プロフィール

  • 斉藤健仁

    斉藤健仁 (さいとう・けんじ)

    スポーツライター。 1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。2000年からラグビーとサッカーを中心に取材・執筆。ラグビーW杯は2003年から5回連続取材中。主な著書に『ラグビー『観戦力』が高まる』『世界のサッカーエンブレム完全解読ブック』など多数。

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